みなさん、こんにちは!1期生のラ・クイバックです。
今回は、マーケティング論反転授業の第8回、「売れ残りと個人店と大規模店」についてお話ししたいと思います!
皆さんは、お店で商品が売れ残ってしまった場合、どのように処理されているか考えたことはありますか?また、個人店と大規模店では、その対応方法や戦略がどのように異なるのでしょうか。
今回は、マーケティングの視点から「売れ残り商品の処理方法」と、「個人店と大規模店の特徴」、そして「流通革命」についてお伝えします。
売れ残り商品の処理方法
商品が売れ残ってしまうのは、どんなお店でも起こり得る課題です。では、その売れ残り商品をどのように処理すれば良いのでしょうか。主に3つの方法があります。
2.1 廃棄処分
メリット:
- ブランドイメージを維持できる。
- 高級ブランドの場合、安売りによるブランド価値の低下を防ぐことができます。
デメリット:
- 環境への負荷が大きい。
- 廃棄物の増加は環境問題につながります。
- コストが全て損失となる。
- 仕入れた商品の原価を回収できません。
例えば、高級ブランドがセールを頻繁に行うと、「このブランドは安売りするんだ」と思われてしまい、ブランド価値が下がる可能性があります。そのため、あえて廃棄することでブランドの高級感を維持する戦略です。
2.2 値引きセール
メリット:
- 在庫を現金化できる。
- 一部でもコストを回収し、損失を最小限に抑えられます。
- 消費者にお得感を提供できる。
- セールは集客効果が高く、顧客満足度も向上します。
デメリット:
- ブランドイメージの低下。
- 頻繁な値引きは、「安いブランド」という印象を与えてしまいます。
- 買い控えの発生。
- 消費者がセール時期まで購入を待つようになる可能性があります。
セールは売れ残りを処分する有効な手段ですが、ブランド戦略とバランスを取る必要があります。
2.3 アウトレット販売
メリット:
- ブランドイメージを維持しながら在庫を処分できる。
- 通常店舗とは別の場所で販売するため、値下げの影響が限定的です。
- 新たな顧客層にアプローチできる。
- アウトレットモールは集客力があり、ブランドを知ってもらう機会が増えます。
デメリット:
- アウトレット店舗の運営コストがかかる。
- 店舗の賃料や人件費など、新たな経費が発生します。
- 通常店舗の売上減少リスク。
- 「アウトレットで安く買えばいい」と考える消費者が増える可能性があります。
アウトレット販売は、ブランド価値を守りつつ在庫を処分する方法として多くの企業が採用しています。
以下の表にそれぞれの方法のメリットとデメリットをまとめました。
3. 個人店と大規模店の特徴
次に、個人店(パパママストア)と大規模店(量販店)の違いを見ていきましょう。
3.1 個人店(パパママストア)の魅力
個人店とは、街の「○○屋さん」と呼ばれるような、小規模で家族やその関係者が経営する店舗を指します。一般的に「パパママストア」とも呼ばれます。
特徴:
- 地域密着型のサービス:
- 地元の常連客との信頼関係が深く、きめ細やかな対応が可能です。
- フットワークの軽さ:
- 急な要望やトラブルにも柔軟に対応できます。
- 専門的な知識:
- 特定の商品に詳しく、的確なアドバイスがもらえます。
流通の特徴:
- 卸売業者を介した仕入れ:
- 生産者から直接仕入れるのではなく、卸売業者から商品を仕入れます。
- 仕入れ量が少ない:
- 大量仕入れが難しいため、仕入れコストが高くなりがちです。
3.2 大規模店(量販店)の定義と特徴
大規模店とは、量販店と呼ばれる規模の大きなお店を指します。個人店と比べ、多くの従業員やアルバイト、パートを雇い経営しているのが特徴です。
特徴:
- 低価格の実現:
- 大量仕入れによるスケールメリットで、商品を安く提供できます。
- 豊富な品揃え:
- 多種多様な商品を一度に見られるため、選択肢が広がります。
- 最新のマーケティング技術:
- POSシステムで消費者データを分析し、ニーズに合った商品を提供。
流通の特徴:
- 生産者からの直接仕入れ:
- ほとんどの場合、卸売業者を介さず、生産者(メーカー)から直接商品を仕入れます。
- 大量仕入れ:
- 一つの商品を大量に仕入れることで、コストを削減しています。
3.3 流通の違い
個人店の流通:
- 生産者 → 卸売業者 → 個人店
- 卸売業者が中間に入るため、流通経路が長くなり、コストが増加します。
大規模店の流通:
- 生産者 → 大規模店
- 中間の卸売業者を省略することで、流通経路を短縮し、コストを削減しています。
4. 流通革命とマーケティング戦略
ここで「流通革命」について触れておきたいと思います。
流通革命とは?
流通革命とは、大規模店が生産者と直接取引を行い、中間業者(卸売業者)を省くことで、流通経路を短縮し、コストを削減する動きのことです。
メリット:
- 中間マージンの削減:
- 価格を下げ、消費者に還元できます。
- 迅速な商品供給:
- 流通経路が短くなり、スピーディーに商品を提供できます。
- マーケティング主導権の確保:
- 小売店が消費者データを活用し、商品開発に影響を与えられます。
影響:
- 小売店の力が強まる:
- 生産者に対して価格や商品仕様の交渉力が高まります。
- 生産者の役割変化:
- 小売店の要望に合わせて商品を生産することが増えます。
5. まとめ
今回は、「売れ残り商品と個人店・大規模店の戦略」についてお話ししました。
ポイントをおさらいすると:
- 売れ残り商品の処理方法には、廃棄処分、値引きセール、アウトレット販売の3つがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
- 個人店(パパママストア)は、家族経営の小規模店舗で、地域密着型のサービスや専門知識で差別化を図っています。流通においては、卸売業者を介した仕入れが中心です。
- 大規模店(量販店)は、多くの従業員を雇い、大量仕入れと生産者からの直接仕入れで低価格と豊富な品揃えを実現しています。
- 流通の違いは、個人店が卸売業者を介するのに対し、大規模店は生産者から直接仕入れる点にあります。
- 流通革命により、小売店と生産者の関係が変化し、マーケティング戦略も大きく進化しています。
マーケティングは、企業が消費者に価値を届けるための重要な手段です。今回内容を通じて、普段の買い物でも新たな視点で商品やお店を見ることができるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回のマーケティング論反転授業もお楽しみに!!
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