【マーケティング論⑦】流通チャネル戦略①

みなさんこんにちは!古川ゼミ1期生の三木悠真です!
今回は、マーケティング論反転授業の第7回、流通チャネル戦略についてお話ししたいと思います!

【目次】

  • 前回までの振り返り
  • 商圏
  • ドミナント戦略
  • POSシステム

前回までの振り返り

前回から少し間が空いてしまったので、いったん今までの内容を振り返りましょう。


まず、第1回ではマーケティングとは何かについて、そして第2回では企業がマーケティング戦略を練るにあたり、企業要因、製品/産業要因、環境要因を検討することを学んだかと思います。

そして、これらの要因をSWOT検証STP検証CAGE分析によって検討したら、4P分析や4A分析によってマーケティング・プログラムを決定する、ということを第3回と第4回で紹介しました。

第5回と第6回では2回に分けて、4PにおけるPromotionや4AにおけるAwarenessにあたる、広告戦略についてお話ししましたね。以上、これらの詳しい説明については、各回のマーケティング論を振り返りください。


そして、今回と次回の2回に分けてご紹介する流通チャネル戦略では、4PにおけるPlace(流通チャネル)と4AにおけるAccessibility(入手難易度)に関して、商品がどのようにしてお客様のもとに届くのかについて説明していきます。

さて、流通チャネル戦略の前半にあたる今回は、商圏という考え方について、私達古川ゼミ生が通う駿河台キャンパス周辺の、バーガーチェーン事情を用いて説明していこうと思います!

商圏

いきなりですが、皆さんはハンバーガーのチェーン店ではどのブランドが好きですか?やっぱりマクドナルドが多いのでしょうか…?
私はと言うと、バーガーキングです!巨大なワッパーの食べ応えと炭火焼のパティに勝るものはありません!
大学の近くにバーガーキングがあるので、多いと週に3回以上行っていた時期もありました!

ではここで、普段私が利用しいているバーガーキングを含め、明治大学駿河台キャンパス周辺のバーガーチェーンを地図上で確認してみましょう。

この地図の中には、マクドナルドが2店舗、バーガーキング、ロッテリア、サブウェイが1店舗ずつ見えます。ではこのバーガーキング、私も含めて、店舗からどのくらいの範囲の人々が利用しているのでしょうか?

都内の店舗なので、駐車場がないことを考慮すると、近くのオフィスや大学から昼休憩の時間内に徒歩で往復できる距離は、だいたいこれくらいかなと推測しました。

このように、ある店舗がターゲットとする顧客の来店が見込める地理的な範囲のことを、商圏と言います。

今回は飲食店を例に挙げましたが、商圏の範囲はその店舗が扱う商材や店舗の規模によって当然変わります。例えば家具や家電を買いに行くときは、いつもより遠出して大きなお店に行きますよね。

また、必ずしも図の通りきれいな円になるわけではありません。例えば、このバーガーキングは神田川と都道403号に面しています。直線距離では遠くなくても、これらの大きい川や道路を越えるために橋や信号を渡る必要があるとなれば、面倒くさいと思う人もいるでしょう。

このように、店舗の規模商材、そして地理的要因によって商圏の大きさや形は全く異なるのです。

ドミナント戦略

先ほどの地図では、バーガーキングの商圏について説明しました。

しかし、近くにはマクドナルドやロッテリアのような競合他社もありましたよね?当然、これらの店舗も商圏を持っているため、バーガーキングの商圏と被る範囲が出てきます。実際、明治大学生の中には私のようにバーガーキングに行く人もいれば、マクドナルドに行く人も当然います。

このように、商圏が被る場所では、客の奪い合いが発生してしまうのです!

一方、同じマクドナルドでも明治大学生は、地図の左側にある神保町のマクドナルドに行くか、右側にある御茶ノ水のマクドナルドに行くかで分かれます。マクドナルドのように同じエリアに複数の店舗を展開するブランドは、同じブランド同士で商圏が被ってしまうこともあるのです。

同じブランド同士で客の奪い合いが起きてしまうとなれば、非常に効率が悪いと思いますよね?
ところが、これも実は戦略の一つなのです。

このように、特定のエリアに集中的に店舗を出店する戦略のことを、ドミナント戦略と言います。

このような店舗展開をすることで、1店舗当たりの販売効率が落ちてしまうというデメリットもあります。
しかし、一台のトラックで複数の店舗に短時間で効率的に配送できることや、店舗を見る機会が増えることでそのエリアの顧客に対する広告効果が得られること、そして、そのエリアにおいて競合他社の参入のハードルを上げて、客を総取りできるといったメリットがあります!

また、ハンバーガーの話からは脱線してしまいますが、御茶ノ水駅から明治大学駿河台キャンパスまでの道には、右を見ても左を見てもいたる所に楽器屋が建ち並んでおり、楽器の街とも呼ばれています。


実はこれも一種のドミナント戦略と言えます。
先ほどのマクドナルドの事例は同じブランド内でのドミナント戦略でしたが、業界内でのドミナント戦略もあります。
楽器屋が1か所に集うことで、お茶の水に行けば色んな楽器が売っている、お茶の水と言えば楽器、というイメージを人々に植え付けることができるのです!

POSシステム

ここで御茶ノ水駅前のバーガーキングに話を戻したいと思います。先ほど説明した通り、このバーガーキングの商圏内には主に大学やオフィスビルが多いので、利用する人は2限と3限の間に来る大学生か昼休憩中のサラリーマンがほとんどであると考えられます。

このような、商圏内でどのような人がどの時間帯に何を購入するのかを記録するシステムを、Point of Sales(販売時点情報管理)システムと言います。

このシステムを用いることで、その商圏での売れ筋商品を見つけることができるほか、店舗が混む時間帯が分かれば効率的なシフトを組むこともできます。
また、いつどのくらいの商品を仕入れればいいかをより正確に予想することができるので、無駄な在庫を減らしてフードロスにもつながります。

まとめ

以上、流通チャネル戦略①、商圏について説明しました!

今回取り扱ったのは私の大学周辺のバーガーチェーンについてでしたが、皆さんも普段何気なく利用するお店の商圏について、考えてみてはいかがでしょうか?

何か新しい発見があるかもしれませんよ!

次回のマーケティング論反転授業もお楽しみに!!